第1週目の初日にタキソテールの点滴を受け、14日間分のTS1が処方される。
第3週目に病院で、問診。
第3週目と第4週目は休薬期間。
タキソテールの点滴は、少し体が火照るような感じだったらしい。
タキソテールの点滴は、少し体が火照るような感じだったらしい。
お酒に弱い母は、アルコールに溶かされた抗がん剤の点滴で、少し酔っていたのだろう。
確か、TS1は朝と夕方の食後に飲んでいた。
タキソテールを受けたときの医療費は、数万円単位だったそうだ。
母の場合は、口内炎はできなかった。
母の場合は、口内炎はできなかった。
しかし、口角炎ができた時期もあり、塗り薬を処方されたこともあった。
各クールの第4日目から6日目あたりに、お腹が緩くなっていたようだ。
トイレに間に合わないようなことも、あったらしい。
下痢があるときは、吐き気もひどかったように思う。
特に、何かを吐くわけでもなかったが、
においに敏感になっていて、ご飯やおでんのにおいなどにムカツキを覚えていた。
一番吐き気がひどかったのが、母が日記をつけ始めた直前。
あの時は脱水症状もあったようで、病院の外来に行って、点滴を受けた。
第3週目に入ると、抜け毛が目立つようになる。
不思議なことに第4週目にはいると、抜け毛の数が減っている。
といっても、治療を継続していくうちに、髪の毛は薄くなったが、
かといって、地肌が見えるまでも行かず、65歳ならあり得る薄さだったので、
私たち家族はあまり気にはならなかった。
しかし、母はかなり気にしていたようで、
「おしゃれな女性は、いろいろなウィッグを楽しんでいるのだから、
お母さんもおしゃれだと思えばいいよ。慣れてきたら、いろいろ買ってみれば。」
お母さんもおしゃれだと思えばいいよ。慣れてきたら、いろいろ買ってみれば。」
なんて励ましたりもした。
ほとんど使用しなかったが、部分カツラとその後に、全カツラも買った。
母の弱音を聞いた父が
「俺の頭を見てみろ!おまえのは、薄くなったって言わないんだ!」
と逆切れのような、励ましのようなことを言って、爆笑したのを覚えている。
胃がんが発覚する直前では、
胃がんが発覚する直前では、
母はお茶やコーヒーも飲まず、常に白湯を口にしており、
タンパク質系の食べ物も避けていたようだった。
でも、抗がん剤治療を開始してから、
食べる種類が増加し、お茶やコーヒーも飲むようになった。
いきなり食事を開始すると、
だいたいと言っていいほど、透明な溶けたゼリーのようなものを吐いていた。
病院で吐いたものを見せたら、「唾液ですね」と言われた。
吐き気がもたらしたことだったんだろう。
しかし、食事開始前に、冷静スープやヨーグルトなど、「ドロ」っとしたものを先に口にすると、
吐くこともなく、スムーズに食事ができた。
母は「食べられない」とよくこぼしていたが、
少し高めのコースランチなんかを食べに行ったりもしていた。
おかげで、体重も少しずつ増えていたようだ。
眠る前に、カステラと牛乳を食べ、できるだけカロリーをとろうとした努力のせいもあったかも知れない。
2月末からは体調も良く、
ヨガ教室にも通い始めたし、ハイキングに行っても、ひょいひょいと歩いていた。
しかし、3ヶ月検診でのレントゲンの結果では、
「消え方が少ない」
と医師から説明を受け、
「死ぬんだ」と、かなり精神的に不安定だった。
しかし、その後に受けた精密検査の結果では、
リンパ節の腫れが半分ぐらいになっていたらしく、抗がん剤は奏功しているという結果となった。
精密検査の結果の説明を受ける前日に、母から妙に興奮した電話がかかってきたのを覚えている。
「こんなに体の調子が良くなっているのに、効いていないなんておかしい」と。
本当に不安だったんだろう。
3ヶ月検診を受けたころの母の調子は本当によく、
「このまま胃がんでもいいよ」と感じれるぐらいだった。
抗がん剤治療の周期と体の調子の関係がなんとなくわかってきたし、
奏功しているとの結果を受けて、母もお出かけや旅行等の計画を立て始めた。
私も、夏ぐらいに胃がんの手術ができるかもしれないと、勝手な期待を持っていた。